1: 名無しさん


「いつか宗教弾圧に」 小さな教会の牧師が解散命令で感じた懸念

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令請求に異議を唱えた教会があります。日本基督教団豊岡教会(兵庫県豊岡市)。牧師の小林聖さんは、以前、信者脱会支援に関わり、旧統一教会に極めて否定的です。それでも、信教の自由の侵害や、その効果、関係した政治家の責任が不十分――などの点から解散請求を問題視します。小林さんに宗教と社会のあり方なども含めて聞きました。【聞き手・鈴木英生】

「問題は終わった」と信じさせたいだけ

私が牧師を務める日本基督教団豊岡教会(兵庫県豊岡市)は、先月13日、岸田文雄首相と盛山正仁文部科学相宛てに、旧統一教会への解散命令請求の断念と、教団と与党政治家との癒着について徹底究明を求める要望書を送りました。

田舎の小教会に影響力などありません。しかし、宗教界が誰も直接に抗議しない状況は避けたかったのです。岸田政権は「解散」という語の強さで、人々に「問題は終わった」と信じさせたいだけではないかと、私は考えています。

なぜ役員名簿を提出せず罰金を払うのか

東京の教会にいたころ、何年か旧統一教会の脱会支援をした経験があります。あの教団を全く容認していません。しかし、信教の自由の侵害につながりかねない今の流れには反対です。

日本は、戦前戦中に宗教団体を弾圧して、人権侵害を繰り返してきました。豊岡教会にも特高警察などが礼拝の場に来て圧力をかけ、礼拝自体が成り立たなくなりました。

その恐怖を覚えているからこそ、豊岡教会は、オウム真理教事件をきっかけに1995年から義務化された行政への役員名簿提出をせず、毎年、罰金を払っています。役員は持ち回りです。そのため名簿を出すと、役所は何年かで約30人の教会員ほぼ全員を把握できるようになります。現状で行政が名簿を悪用するとまでは思いませんが、自分の信仰を行政に知られることに薄気味悪さを感じる人はいます。

私たちには国家に対して、こうした警戒心があります。オウム真理教の先例のとおり、解散命令が出ても教団は任意団体として存続できます。団体の宗教行為が禁止されるわけでもありません。 言い換えれば、旧統一教会問題は今後も続くのです。そのうえで私たちは、今の一方的な動きが、いつか本格的な宗教弾圧につながる懸念をぬぐいきれないでいます。